2017.12.12
ヒロシマリーグ2017 その②

 

 

 

前回のブログに続き、ヒロシマリーグについてもう少し綴っておきます。

 

 

島根県選抜は、5試合を行いましたが、そのうちの4試合は奪進塁ゲームで、仙台育英秀光中等教育学校とは通常ゲームを行いました。

 

 

5試合とも、選手間のリーダーがスターティングラインナップを決めたり、攻守ともにサインプレーを出したりして、ゲームを進めました。選手主体のゲームを観戦できたことは、本当に大きな価値がありました。

 

 

彼らには、打順やポジションを組む上で根拠となるデータを渡していませんし、攻守における作戦や戦術部分についても、ほぼノータッチなので、彼らのゲーム運びを見ていて、「なぜこうしたんだろう?」と思うこともあれば、「すごいな。」と思うこともあり、考えが深まりました。

 

 

ゲームに関わる一切のことを選手にすべてを任せると、自分が指導してきたことをどのくらい理解してくれているのか、どのくらい理解させる指導が自分にできているのかを客観的に確認できます。自分の指導力を客観的に見ることができることは、誠に良いものだと感じました。つまり、こういう取組で分かることは、選手のゲーム運びは、自分の指導力そのものだということです。

 

 

もちろん、指導者と選手たちの考えが完全に一致することはありません。一致する部分もあれば、まったく違うこともあります。一致すると面白いとは感じません。違えば違うほど面白いと感じます。

 

 

何が面白いかと言うと、まず、選手たちが、こちらのご機嫌とりの考えをしていない(監督の顔色を伺っていない。)ことが確認できます。選手が指導者の顔色を伺うチームは基本的にダメです。単純に選手に舐められているケースもダメですが。。。

 

 

次に、選手が自分たちの頭だけで考えた作戦や戦術が的中したり、根拠なく「えいやーっ」と投げやりな作戦や戦術を用いて的中したりすることです。もちろんミスもありますが。

 

 

指揮官としての自分の考えを俯瞰的に眺めることができる良い機会でした。

2017.11.29
ヒロシマリーグ2017 その①

 

 

 

11月18日(土)、19日(日)に、第40回全国中学校軟式野球大会強化事業「広島リーグ2017」に、第3期U15KWB島根県選抜チームを招待していただきました。

 

 

 

選抜チームの3年生が参加することは、異例中の異例でしたので、島根県の選手たちには、趣旨を十分に説明した上で参加させていただきました。この大会の趣旨は、広島県をはじめとする中国地区の中学校の競技力向上に寄与するだけでなく、日本野球界の未来を見据えた取組であることです。

 

 

そんな事業に、高知中・浜口監督、松陽中・井上監督、仙台育英秀光中・須江監督といった名将たちと共に参加させてもらったことは大きな財産になりました。

 

 

そして、何よりも、「監督・コーチがベンチに入れない」や、「奪進塁ゲームで試合を進める」などのスーパールールでの開催を企画された広島県中体連野球専門部の意気込みに感銘を受けました。日本野球の課題を解決できるほど、具体的な策が盛り込まれた秀逸な企画であったと思います。参加された広島の中学校野球部の先生方にも情熱を感じました。「1塁3塁での守り」や「1塁2塁での攻撃」についての質問を多数いただき、意見交換できました。

今は種まきです。広島全中では必ず実になるはずです。

広島県の中学校野球から目が離せません。

2017.11.24
U15島根県選抜の存在意義③

 

 

前回ブログで予告していましたチームの野球システムの紹介ですが、やはり詳細については膨大な量になるため、文面では紹介しづらいことが判明しました。また、間違って伝わっても意味がないので、要点のみのご紹介も控えます。ご希望の方は、コーチングキャラバンや、セミナーにお申し込みください。

 

 

さて、島根県選抜の存在価値について、3回シリーズでお話してきましたが、少しは理解していただけたでしょうか。島根県選抜チームは、選手のパフォーマンスアップのためだけに存在しているわけではありません。この島根県選抜の価値は、島根県の競技力の向上と振興のために、指導者の指導力向上をもねらいにしています。むしろこちらの方に重きを置いています。選手と共に野球を学ぶ場なのです。

 

 

実に、指導者講習会を昼夜を問わず、30日間実施している感じです。学童野球や、中学野球、高校野球の指導者の皆さんが、練習に来てくれることや、このチームで指導に関わった方々が巣立っていって、それぞれの地域やチームで子供たちの指導にあたっていくことに大きな意味があるのです。手前味噌ですが、この活動における指導力向上のための研修部分はオリジナリティや量や質の部分でかなり秀逸だと思います。はじめはまったく理解されませんでしたが、3年が経過して、少しずつ理解してもらえるようになってきました。

 

 

これからの野球界を変えるのは、指導者が鍵を握っています。子供たちに野球のゲーム性を教え、野球の魅力や面白さを正しく伝えていく必要があります。競技力の向上は、野球の魅力を味わうことと同時並行で進んでいくのです。

 

 

少し話が外れますが、昨今野球人口の減少が野球界の課題だと言われています。これについては、様々な理由が語られていますが、ずばり、野球の本質を指導できる指導者を育成してこなかったツケが今になって回ってきただけのことだと認識しています。

 

 

現在、この野球人口減少の課題に対して、大人によって作られた野球遊びのイベントで子供たちを野球に引きこもうという対策が全国各地でとられています。この1、2年でそういった企画はかなり多くなりました。一見良いことのように思えますが、そういった取組が本当に今やるべきことなのかは、再考の余地がありそうです。身も蓋もないことを言いますが…。

 

 

野球人口が減ったのは、単純に「野球なんて面白くない」といった口コミが広がってきただけではないでしょうか。野球チームなのに野球は教えてもらえず、教えてもらっているようでスキルの方法論ばかり、規範教育ばかり、保護者の不必要な負担が大きいことばかり。気づけば子供たちは、野球の本質的な魅力を味わうことがまったくできていなかったのです。野球の面白さを感じていない子供や親が、このスポーツの魅力を語れるわけがないのです。要は、単にお客様満足度が低いのが口コミで伝わっていった結果なのです。

 

 

仮に、強引に子供たちを野球に引き込んできても、指導者の指導力がなかったら、また「野球はつまらない」と敬遠されていくという、同じ結果が生まれるだけなのです。不味い料理しか提供できないのに、「うちの料理はうまいぞ」と言って強引に客引きしていることと何ら変わらないのです。時間とともに客足は遠のきます。

 

 

この何十年、日本野球界では、大人がまったくのでたらめを子供たちに教えすぎてきた。これにつきるのではないでしょうか。この野球界を発展させてきたのも、衰退させたのも結局は大人なのです。

 

 

多くの指導者とこの問題に対して語ってきましたが、一人として、「指導者のせいで野球人口が減った」と口にした人はいませんでした。人間なので自分たちを否定することは、プライドや積み上げてきたものが崩壊するので当たり前のことですが…。しかも、指導者自身が習ってきた野球が自分の中でのスタンダードなのだから、さらに当たり前のことです。ここが、現在の指導者にとっては一番心が折れそうになるところです。はっきり言って、「もう野球なんてやめたい」となります。これで、また野球人口が減ります。

 

 

野球界は、今、この負のスパイラルに突入しています。

 

 

だからこそ、今やるべきことは、現時点で野球をやっている子たちを確かに導いていくことしかないのです。指導者の指導力を向上させることに集中することです。

 

 

これができなければ、野球界は衰退の一途を辿ることは明白です。

 

 

考え方によっては、現在、指導者として野球に関わっている指導者が一番貧乏くじを引いているのです。自分たちより年配の指導者たちは、指をさされてこなかったのに、やれ「指導力を上げろ」とか、「野球人口を回復させろ」だとか、すべてが降りかかってきているのです。本当に悲しい事態です。

 

 

20代や30代の若い人たちで、野球の指導者を志す人が少なくなっているのも頷けます。若い人たちは決して悪くないのです。と言って、年配の方が悪いとも言い切れない。なぜなら、いまの日本人の大人の多くが、「昭和」という激動の時代を過ごしてきたのですから。ただただ、人々の思考や社会のシステムが、その時代の流れの速さについて行けなくなってきただけなのです。

 

 

時代の流れは早くなる一方で、もう待ってくれることはないでしょう。もはや10年後の世界の情勢や、日本の姿、野球界など、誰も想像できない時代を我々は生きているのですから。

 

 

だからこそ、前向きに。

 

 

未来は若い人たちが、自分たちで創造していくものです。彼らを、大切に育成していくことに集中しましょう。今は暗くても、明るい未来を信じて突き進むしかないと思います。そんな大人の姿を子供たちは見ているはずです。

2017.10.25
U15島根県選抜の存在意義②

 

 

 

 

今回は、島根県選抜チームの野球システムについて説明します。その前に、まずは、「野球システム」とは、そして「野球のゲーム性」とはについて簡単に説明します。

 

 

この野球システムは、わかりやすく言うならば、「勝つためにこういう決め事で戦うので、指導者も選手もこの決め事を絶対に守るように。」という、チームの野球においての法律のようなものだ。この法律には、矛盾がない(あるいは、矛盾が少ない)ことが重要だ。矛盾している部分を0にすることは超絶に困難だが、矛盾を完全になくすか限りなく0に近づければ絶対に負けることはない(つまり勝ち続ける)というのが私の根本の考え方であり、野球システムの概念だ。逆を言えば、負けるということはシステムのどこかに矛盾があるということなのだ。システムを構築するエンジニアの最終ゴールは勝ち続ける(成功し続けるためにバグをつぶしていく)ことだ。つまり、矛盾のない完璧なシステムを目指してブラッシュアップしていくことが必要になる。コンピューターのOS(オペレーティングシステム)をアップデートしていくことと考え方はまったく同じだ。求道者には、努力に終わりはなく、完璧を求め続けなければならない。

 

注意しなければならないことは、指導者がすでに野球のゲーム性を深く理解できているなら、勝つ確率の高い野球システムをコピーしたり、参考にしたりすることでチームを運営すれば、運営は今よりも確実にうまくいく。しかし、指導者の野球のゲーム性の理解が浅いまま安易に模倣すると、良くなるどころか組織はアっという間に崩壊への道を突き進むことになるのでおすすめしない。模倣するなら、指導者が野球のゲーム性を深く理解してからはじめることが何よりも重要だ。

 

それから、野球のゲーム性のことを、野球のルールを多く覚えることだと捉える人がよくいるが、それは誤解である。覚えたルールの量が多い人が勝つなら、審判が監督をすれば勝つ確率が高まることになる。実際はそうではない。と言って、「ルールを覚えなくていいんだ。」という解釈はしてはならない。そもそもルールを覚えるなんてことは、指導者なら当たり前のことである。

 

要は、野球のゲーム性を理解するには、ルールブックから「野球のゲーム性」を読み解いたり、シンプルに野球をゲームとして見つめたりしてみることだ。結局、ゲーム性を理解できる人の多くは、「ゲームの達人」だ。オセロ、将棋、囲碁、チェス、トランプなどゲーム性の高いゲームで勝つことを真剣に考えた場合、そのゲームのゲーム性を理解して戦略、作戦、戦術を思考することができなければ勝つことができない。それと同じ理屈だ。

 

ゲーム性をもう少し説明するために、あえてゲーム性の低いゲームを一つ紹介する。一番身近なところで言えば例えば「じゃんけん」だ。「じゃんけん」がゲームの分類になるかどうかは置いておくが、「じゃんけん」で真剣に勝つことを考えても「先出し」や、若干の「心理戦」で勝つ確率を高めることぐらいしか思いつかない。つまり「じゃんけん」みたいにゲーム性の低いゲームには、練りに練った戦略や、熟考した作戦、緻密な戦術を準備して戦いに挑んだとしても、大した成果はあげられない。

 

つまり、野球をゲームとして捉えていないとなると、「じゃんけん」感覚で戦うことになる。そして、この「じゃんけん」感覚の指導者や選手が日本には非常に多い。

 

なぜか。

 

おそらくだが、日本人は、野球というゲームを、武道と同じ見方で「野球道」として捉えて全国に普及させてしまった過去があるからだと考える。もちろん時代背景も無視できない。これについては、元巨人の桑田氏も言及していた。この問題の根は非常に深い。いまだに、そういう武道の崇高でスピリチュアルな面を、野球に求めている野球指導者や大人は多い。

 

そもそも、野球と武道の性質はまったく違う。武道はスポーツではない。武道とはもっともっと崇高なものだ。野球というゲームを武道の感覚で捉えることは、武道のことも、野球のことも冒涜している。従って、武道の概念を野球の指導現場に持ち込んでいる指導者に、野球の純粋な指導力はほとんどないか、まったくない。話にならないレベルだ。

 

さらに付け加えるが、武道の概念で野球を捉えている指導者の言い訳は、スポーツを通じて、礼儀や礼節など、人としての礎を指導しなければならないと一所懸命に訴える。確かに、武道では心身の鍛錬を通じて人格を磨くことが目的だ。目的が勝利ではない。だから武道は尊く崇高なのだ。

 

しかしながら、スポーツは本来「遊び」だ。ゲームなのである。ゲームの目的は「勝利」である。そして、そもそも礼儀や礼節などの、人格に関わることは、普段の教育現場や家庭、地域など生活すべての局面において指導されるべきことで、わざわざスポーツ指導の際に集中的に指導するものではない。たくさんの子供たちを見て来たが、スポーツ(部活動)指導の際に、集中的に人格に関する指導をされている子どもの人格は、良さそうに見えて実際は歪んでいることが多いと感じる。それもそうだ。やっていることの多くが矛盾しているのだから育つわけがない。それでも、「理不尽なことを体験することも大切だから」と言って、矛盾した指導をやめない野球指導者もいる。それについても、言わせてもらうが、「理不尽」なことをわざわざスポーツの場面で用意しなくても、生きている限りどこかで必ず直面しているし、これからもしていくので、そんな心配は一切いらない。理不尽は生まれてから死ぬまで続く。何なら死んでからも続く。

 

 

話を野球のゲーム性に戻す。野球を武道の概念で捉えている指導者は、完全に間違っている。武道の概念で捉えるから、野球がゲームだという根本が理解できないのだ。「じゃんけん」感覚で野球の試合を戦っている。普段の練習が、「じゃんけん」のための練習になっている。練習しようがしまいが結果は良かったり悪かったりする。なにせ、「じゃんけん」だからだ。「じゃんけん」なら5回程度なら連続で勝つこともある。付け加えるが、野球を武道の概念で捉えているチーム同士の試合は、もはや「じゃんけん大会」にしか見えない。さらに試合前に選手が歌を歌ったり、踊りを踊ったりするオマケがつくと、もう目もあてられない。この痛い光景に鈍感な野球関係者が多すぎる。子供たちは悪くない。

 

野球はゲームだ。そして、野球のゲーム性は非常に深い。本当に面白い。このゲームに勝とうと思ったら、このゲームの仕組み(どうすれば勝つのか)を深く理解しなければ、システムは構築できないし、運用できない。

 

以上が、「野球システム」や「野球のゲーム性」についての説明になります。次回ブログでは、いよいよ、島根県選抜の野球システムの中身について説明していきます。

2017.10.17
U15島根県選抜の存在意義①

 

 

今回のタイトルは「◯◯犬の遠吠え」だったのですが、ある方に「負けたからと言って、そのタイトルはあまりにも卑屈すぎる。自信をもってやってきたことをきちんと話すべきだ。」という、もっともなお叱りを受けたため変更しました。本当に有難いお言葉を頂戴したことに感謝しております。

 

では、

 

 

 

◯島根県選抜の活動理念

・島根県の野球競技の競技力向上をはかる。

中学生野球力向上事業のみではなく、そもそもSBIの全活動は、この地域の野球競技の競技力向上に貢献することをねらいとしています。

 

◯活動理念を元にした、島根県選抜チームのシステム

【選抜選手選考基準】

選手選考は、野球に関わる体力測定(球速、ベースランニング、スイングスピード、立ち三段跳び、4m反復横跳び、メディシンボール投げ)のみで選抜チームの選手を選考してきました。

 

 

このシステムのメリットや特徴は以下になります。

①圧倒的な公平性があること。※選考側の人間の主観(好き嫌いや人間関係等)を完全排除できる。

②ポジションについての先入観や固定観念を完全排除できること。※第一に、複数のポジションができるように育成しなければならない。

③チームの野球システムが明確で、ある程度確立されている条件が前提ではあるが、フィジカル的に優れている選手=野球がうまいという短絡的な価値観を否定できること。※フィジカルばかりに目がいき、過大評価や過小評価されている選手が大勢いる。

 

 

これらがメリットです。逆にデメリットもあります。それが以下です。

 

 

①身体の発達スピードが遅い選手や、早生まれの選手等が選考されにくくなる。※実際に1期生から3期生の誕生年月を調べると、早生まれの選手の人数は毎年2人程度。完全に学年で分ける日本のスポーツ界の仕組みに問題があると言える。実年齢よりも生物学的年齢の方に目を向けなければ選手を潰す可能性がある。これは、すべてのスポーツにおいて同じことが言える。

②デメリットの最たるものは、島根県選抜チームの野球システムや、野球そのものを理解できていない人には、能力野球をやっているように捉えられてしまっている。「能力の高い選手を集めて勝つ野球」という印象をもたれ能力野球をさらに助長することになってしまっている。本来は、選手の能力だけに頼って勝とうとする考えがいかにチープな発想なのかを言いたい。

 

 

 

そして、ここからは少し脱線。

島根県のみならず、様々な地域で小中学生の選抜チームを作って大会を催している。子供たちのことを思って主催されている方々には大変申し訳ないが、地域の競技力向上と競技振興の視点から言うと、小学生や中学生の段階で市町村レベルで選抜チームを結成することは良くないことだ。どう考えても賛成できない。

プロ野球12球団ジュニアトーナメントやU12日本代表なら選考対象の分母が十分にあるので選手を選抜することはわからなくもないが、現状ではそれぞれの球団や代表チームの理念や目的が僕にはまだよく理解できない。「その取組をしてきて野球界のどこが良くなったのか?今後どう良くなっていくのか?」と成果を聞いてみたいところだ。

そもそもだが、選考対象の分母が小さ過ぎる選抜チームというのは、選抜になっていない。ちなみに県単位の選抜チームであっても選考対象の分母が小さいと言える。島根県選抜を運営しているが、実際はこの県の競技人口的には、選考対象の分母の数については黒よりのグレーゾーンだ。

選抜チームの取組では、選抜された親と選手の中には勘違いをしたり、選抜されなかった親と選手の中には無駄に傷ついたり落ち込んだりする者がいる。保護者や選手が悪いわけではない。仕組みに問題があることに気付いていない人が多過ぎる。そして、仕組みのまずさに気付いていながら何も言わない人にも問題がある。

 

なので、今回、僕が言うことにした。

 

※島根県選抜では、この程度の分母の選考には問題があることを口酸っぱく説明する。(ここに来たからと言って将来が保証されるわけではないこと。フィジカル的に優れていること=良い選手ではないこと。君たちは野球というスポーツを理解しなければならないこと。実力をつけなければならないこと。等)しかも、野球に関わる体力のみを基準にした選考なので、勘違いしたらとんでもないことなる。ただ、繰り返すが、島根県選抜の選考方法は、ずば抜けて公平である。そして、体力的に優れている選手の中には、やはり将来有望な選手や、現時点での技術は未熟でも将来可能性のある選手が多くいることを付け加えておく。

 

島根県選抜は、まさに「野球の学びの場であり修行の場」なのである。第3期生については、はじめの自己紹介で「自分はここに野球を学びに来ました。」と言ってくれた選手が多くいた。まさに、そういう価値を提供したいのだ。こういう言葉は本当に嬉しい。

 

そして、小中のみならず、高校段階においても早熟な子は活躍しやすい傾向にあるは明白である。ただ早熟なだけなのに怪物選手に見えてしまうことがある。周囲の子の身体的成長が追いついてきたり、トップレベルに放り込まれたりした途端に、実は平凡な選手であったことに気づことがよくある。

 

以上のことから、選抜チームの取組はそれらのことが理解できた上で、選抜チームの理念や方針を明確にし、野球を指導する指導力がなければ行ってはならない。それができないなら、結果的に競技力も上がらないばかりか、「野球なんてつまらない」と競技の振興さえも妨げ、本末転倒な取組にしかならない。

これが、僕の選抜チーム運営に関して、ある程度見えてきたことです。以上が、小言です。

 

 

手厳しいことを書きましたが、では、そう言う島根県選抜の理念(島根県の野球競技の競技力向上に寄与する。)は達成できているのかについて述べると、大きな成果は感じないというところが本音です。この取組の最大の成果は、島根代表チームの甲子園優勝であり、島根発信で野球界をより良き方向に変えることです。現実問題、そうにはなっていません。

 

ただ、以前よりも、この取組の意味が理解されはじめていると感じることが多くなりました。それは、県内の学童・中学・高校の指導者の方が本気で指導力を上げようと、島根県選抜の練習に来て、練習の意図や取組について、質問をしてくださることが多くなったことです。もちろん、高校については選手の獲得目的での訪問も含まれていますが、もはやそれにとどまらないことが多くなってきています。「野球のゲーム性って何?」「あの動きは何?」「何であんなことさせてるの?」「今の作戦どんな仕組みなの?」「俺はこう考えてるんだけど、どう思う?」「あれ教えて。」「島根の中学生の優れてるとこはどこ?逆に足りないことって何?」等、質問の中身や会話のやりとりが、野球そのものに関わることが多くなってきています。

 

僕は、その指導者の方々については、指導者としての実績があろうがなかろうがリスペクトしています。わざわざ出向いたり、何度も足を運んだり質問をしたりするその行動は、指導者のあるべき姿であるからです。そして、その方々は「勝負」と向き合っていると感じます。だから、人としても、同じ勝負の世界に生きる者としても尊敬します。「本質」と向きあう指導者、「勝負」と向き合う指導者こそが、この世界では高く評価されるべきなのです。そういう方が少しずつこの島根に増えてきました。これが希望であり、この活動を続けていくための原動力となっています。

 

 

次回ブログは、U15島根県選抜の野球システムの柱の部分についてご紹介したいと思います。「野球を通した人間形成とは何か」に迫りたいと思います。

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